ショッピングセンターのイオンモールなどで、多くの方が利用している「イオンカード」。
長い方は、「ジャスコ」の時代から、「イオンカード」をご利用されている方もいらっしゃるかもしれません。
この「イオンカード」も、過払い金の対象となる可能性があるって知っていましたか?
イオンカードで過払い金が発生する場合
イオンカードで過払い金の対象となる可能性があるのは、2007年(平成19年)3月以前の、キャッシング取引となります。
「ショッピングのリボ払い」や「2008年(平成20年)以降に始まったキャッシング取引」は、過払い金の対象ではありませんので、ご注意ください。
イオンカードでは、
- 2007年(平成19年)3月以前のキャッシング取引
だけが、利息制限法の制限金利を超えた違法金利での取引となります。
たとえば、2001年(平成13年)から、イオンカードでキャッシング取引を始めた方の場合、過払い金が発生している可能性があります。
一方で、ショッピングのリボ払いしか利用していない方の場合は、過払い金は発生しません。
また、キャッシング取引があっても、始まったのが2008年(平成20年)以降の方の場合は、もともと適法な金利での取引のため、過払い金は発生しません。
イオンカードの発行元について
イオンカードは、もともと、「イオンクレジットサービス株式会社」というカード会社が発行していたクレジットカードでした。
その後、2013年(平成25年)に、カードの発行元が、「イオン銀行」に代わりました。
イオン銀行という銀行が発行するクレジットカードに変わったのです。
このため、現在イオンカードをお持ちの方は、カードの裏の発行元の欄に、「イオン銀行」と書かれていると思います。
- ~2013年10月 イオンクレジットサービス株式会社
- 2013年10月~ イオン銀行
イオンカードで過払い金の対象となる取引は2007年(平成19年)3月までの取引になりますので、その時のカード会社は、「イオンクレジットサービス株式会社」です。
一方で、イオン銀行に代わってからのキャッシング取引は、もともと適法な金利での取引のため、過払い金は発生しません。
イオンクレジットサービスからイオン銀行に発行元が変わったタイミングで、契約が切り替わっていることに注意が必要です。
イオンクレジット側は、イオン銀行への契約切替から10年以上が経過している場合、過払い金は時効になっていると主張してきます。
他のカード会社とは異なり、イオンカードの場合、カードの発行元が2013年(平成25年)に切り替わっているため、通常の時効期間よりも早く過払い金が時効となってしまう可能性があるのです。
「イオンクレジットの過払い金は待ったなし」の状態ですので、お早めのご相談・ご依頼をお勧めします。
イオンカードの過払い金請求の特徴
上記の通り、イオンカードは、カードの発行元が変わっているのが特徴です。
過払い金を請求する相手方と、現在のカード発行会社が異なるのです。
このため、現在のイオン銀行が発行するイオンカードを利用しながら、過去のイオンカードの過払い金を、イオンクレジットサービスに対して請求することができます。
この方法を使えば、債務整理にはなりませんので、信用情報(いわゆる「ブラックリスト」)に影響が出ることもありません。
ただし、現在のイオンカードの支払が遅れてしまわないように注意が必要です。
もし支払いが遅れてしまうと、イオンカードの債務を、イオンクレジットサービスがご本人様の代わりにイオン銀行に支払ったうえで、イオンクレジットサービスがご本人に請求する流れとなります。
その場合は、「債務整理」の側面も出て、信用情報に影響が出る可能性もあります。
イオンカードの過払い金請求の流れ・フローチャート
1・イオンクレジットへの過払い金請求のご相談・ご依頼
2・イオンクレジットに対して取引履歴の開示請求
3・イオンクレジットから取引履歴の開示
※イオンクレジットは取引履歴の開示まで2か月ほどかかります。
4・イオンクレジットの取引履歴の計算
5・イオンクレジットに対する過払い金の請求
6・イオンクレジットに対して過払い金の返還を求める裁判提起
※交渉だけよりも増額が見込める場合には、ご本人の同意を得た後、すぐに裁判を起こします。
7・イオンクレジットとの間で返還合意(和解)
8・イオンクレジットから過払い金の回収
9・イオンクレジットから回収した過払い金の精算・振込み
イオンカードの過払い金請求の注意点
1・現在ご利用されているイオンカードのショッピング債務の整理も併せてご依頼頂く場合や、ショッピング債務の返済が遅れた場合には、ショッピング債務も精算されます。
※ショッピング債務の方が、過払い金より多い場合には、残った債務を支払う「債務整理」となります。
2・ショッピングのリボ払いは、過払い金の対象外です。長年の利用があっても、過払い金の対象ではありません。
3・2007年(平成19年)4月以降のキャッシング取引は、もともと適法な金利での取引となります。
キャッシング取引があったとしても、使い始めたのが2007年(平成19年)4月以降の場合には、過払い金は発生しません。
4・過払い金は原則として、取引終了から10年で時効となります。
キャッシング取引が終了してから10年が経過している場合、いくらショッピング取引で利用していても、キャッシング取引とショッピング取引は別々の取引ですので、過払い金は時効となってしまいます。
取引の内容を忘れてしまった方は、「取引履歴」をご本人様で取寄せてみて頂ければと思います。
イオンカードの過払い金まとめ
以上みてきたとおり、イオンカードでも過払い金が発生する可能性があります。
対象となる方は、
・2007年(平成19年)3月以前から、イオンカードのキャッシング取引を利用していた方
となります。
そして、イオンカードの場合、カードの発行元が変わっているのが特徴です。
イオンクレジットがカードを発行していたのは、2013年10月までですので、イオンカードの過払い金の請求は1日も早く進める必要があります。
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